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龍と牛がいる場所

龍ヶ崎はかっぱとうなぎで名高い牛久沼を望む街です。

ここ茨城県は、関東平野の肥沃な土地と温暖な気候に恵まれ、古くから米作りがさかんに行われてきました。今では想像できないかもしれませんが、その時代は米が生きる糧のすべてでした。

農業といえばただでさえ天候に左右されるのに、米作りは大量の水を必要とします。ましてや日照りは即飢饉につながるため、農民の「雨ごい」はまさに切羽詰まった神頼みであったことが想像できます。

その神頼みですが、神社でよく目にする「紙垂(しで)」と「龍」がそれを象徴しています。紙垂は雷を表し、雷が鳴ると稲が育つと伝えられてきましたし、龍は恵の雨をもたらす自然神として信仰され、これらを用いることで豊作に祈りを込めたのです。

そしてもうひとつ、米作りと切っても切れない存在が、牛でした。

農耕が機械化される前は、牛は田を耕すための重要な労働力として働きました。鋤を引く、収穫した米や堆肥を運ぶなど力仕事のすべてを担い、農家にとっては経済的な基盤であり、貴重な財産だったのです。

牛久沼のほとりに立って古代の生活に思いを馳せると、私たちは常に自然環境と共にあり、自然の循環なくしては生きていけないことに気づかされるのです。